1.まんがでわかる「ライフシフト」
「ライフシフト」はイギリスのビジネススクールの教授が書いたビジネス書です。
リンダ・グラットン氏とアンドリュー・スコット氏の共著で、変化の激しい現代社会に
どう生きるか?というヒントが示されています。
今回ご紹介するのは著者のメッセージをストーリー化した作品です。
主人公の就活生とその家族が人生観を語り合うことでテーマが提示、展開
していきます。留学生の友人から得た刺激的なメッセージとは…?
まずはこの本のテーマがこれ。
人生100年時代がやって来た!?
長寿化することによって、何が変わるのか。
また何を選択していくべきなのか。そんな問いかけから
ストーリーは始まります。
2.過去の人生は「3ステージ」
日本も今まさに「働き方」「生き方」の多様化が進んでいる最中ですね。
今までの人生モデルはどうだったのか?
「ライフシフト」では過去の人生モデルをこんな風に示します。
全ての人が同じとは言えませんが、確かにこのパターンは主流でした。
①教育を受ける期間 (~20代)
②仕事をする期間 (~60代)
③引退後の期間 (70代以降)
65歳まで組織のためにひたすら尽くし、後は引退。
すでに右肩上がりの時代が終わった今、この働き方は難しくなってきました。
大きな組織にいれば安心、ということはありません。
年金だって…「お先真っ暗感」でいっぱいだし。
そして「人生100年」と考えると…引退後の期間が長過ぎ?
「下流老人」なんてコワイ言葉もありましたよね。
お金の事も心配です。
私も還暦目前で、人生折り返したのは確実。
自分のライフスタイルを守りながらゆっくり長く働きたいな。
「社畜」の時代は終わったのだ~!
こんな風に思うのは私だけ?
3.これからは「マルチステージ」な生き方
ここで新しく提案されるのが「マルチステージ」という考え方。
いくつかの選択肢、キャリアを持ちながら個人の経験値を積み上げる
ことで人生が充実していきます。
さらにポイントは「年齢にとらわれず実行する」こと。
「過去の人生モデル」のように1つの組織に縛られることなく、
多様な働き方や生き方を探していくのです。
マルチステージな生き方として、3つの活動が挙げられています。
まず1つ目は「自分探し」(エクスプローラー)
人生の意味を探すこと。
自分の適性を知る、またはやりたい事を探して勉強する時間にあてる。
旅に出る、留学するなども含まれます。
ひたすらに働き続けていると…この時間がなかなか取れないんですよね。
「自分探し」は何も学生だけのものではありません。
60、70になってもエクスプローラーになれます。
次に「個人事業主」(インディペンデントプロデューサー)
組織に雇われるのではなく「自分で仕事を生み出す」働き方。
最近は個人「起業」へのハードルも下がってきています。
「自由」である代わりに「開拓していく力」が必要になります。
実行してうまくいかなかったとしても落ち込まない。
試行錯誤や経験した事は、のちのち大きな力になるという考えです。
チャレンジする気持ちが大切だね。
デジタル苦手な「えつ」がこのブログに挑戦したのもチャレンジだね。
最後に「仕事+副業」(ポートフォリオ・ワーカー)
この働き方も最近、増えていますね。
副業、あるいは異なる活動を同時に行っていくことです。
副業あり、ボランティアあり。
多用な活動をすることで多くの視点を得ることができます。
このことが「自分探し」や「気付き」にもつながっていきます。
趣味や遊びが仕事につながっていくこともあるかもしれません。
この3つの活動はそれぞれ相関関係にあります。
どれか1つを選ぶわけではなく、この3つを行ったり来たりすることで
それぞれが充実していくのだと思います。
年齢にとらわれる事なく、自分が楽しみながら挑戦し続ける…
そんな生き方が「マルチステージ」です。
4.有形資産と無形資産
「ライフシフト」では「2種類の資産」についても示されています。
「有形資産」と「無形資産」の2つです。
どちらも豊かな人生を送るためには必要です。
「有形資産」とは貯蓄や金融資産、土地や家などの不動産。
つまりお金に換算できる資産です。
一方で「無形資産」は目に見えない資産。
・所得を得るためのスキル
・家族や友人との良好な関係。
・仕事の仲間、あるいはネットワーク
・精力的に活動するための心身の健康。
・テクノロジーの進化や環境の変化に対応していく力。
これらの「資産」を育てることが人生の充実につながるという考えです。
育てるための「時間」も必要になりますよね。
確かに仕事でお金を得ることは一番大切だけど。
それさえ満たされれば幸せというワケでは無いよね。
「無形資産」を育てていく意識が必要なんだね。
5.まとめ
- 「ライフシフト」は変化の激しい現代で、充実した人生を送るためのヒント
が示されたビジネス書です。 - 「まんがでわかるライフシフト」は原作にある著者のメッセージを
ストーリー化し、登場人物たちのセリフにのせて表現した作品です。 - 社会が長寿化する中で、働く年数も確実に長くなります。
その中で「何を選ぶか」を自分で決めて動くことが必要です。 - 「仕事・学び・遊び」のバランスをうまくとりながら人生を組み立てて
いくことが大切。年齢にとらわれる事なく柔軟な発想を。 - お金だけが「資産」ではありません。
「無形資産を育てる」気持ちを持つ事を心掛けよう。
視野を広げて生きることを大切に。
働き方を考えることは「人生全般」を考えることなんですね。
私は「自分探し」をしながら次のステージを摸索中です。
家族や友人との時間を大切に守りながら、自分らしさを活かせる
ステージを目指します。「ライフシフト」オススメの1冊です!
こんにちは。管理人「えつ」です。この春、早期退職しました。
夏に「ライフシフト」という本を読んでから社会の変化や働くことの意義に
ついて考えていました。50代って…いろいろ考えちゃう年代なんですよね。
今回はさくっと読める「ライフシフトまんが版」のご紹介です。