ヨモギとスギナで野草酒作り

野草酒アイキャッチ
えつ

こんにちは。「まな♪まな」管理人の「えつ」です。
庭の片隅でヨモギを育てています。春は柔らかい新芽でお団子作りを楽しみましたが、今回は焼酎に漬けて野草酒に挑戦してみました。
どんな風に作ったのかご紹介しますよ。

1.秋のヨモギは種茶と野草酒

今年2月。ヨモギの新芽は柔らかくてフワフワでした。
春に作った白玉団子…おいしかったなぁ…
ヨモギ団子の記事はこちらです。

春の里山アイキャッチ

秋から冬になるとヨモギは茎が固くなってきて種をつけます。

左の写真が種付きの茎です。右は秋になってから出てきたヨモギの若葉をつんだものです。

ヨモギの天日干し

ヨモギは春を過ぎると「えぐ味」が出てきます。
食用には向かないので収穫しないでいたのですが…

えつ

なんと!「ヨモギの種をお茶にしなさい!」って
若杉ばあちゃんが言ってます~。肝臓にいいみたい。

なすのごとく

若杉ばあちゃんって誰?


「若杉ばあちゃん」は野草料理の達人なんです。
ばあちゃんからのコメントがこちら。

よもぎは晩秋になると種をつけるから刈ってお茶用に干しておくといいよ。
できれば新月に刈るのがいい。人の体も植物も、一月でいちばん陽性になる
日だからね。

若杉友子「若杉ばあちゃんのよもぎの力」~よもぎの種茶~

すごいですね、若杉ばあちゃん。「東洋の魔女」かも。
(このフレーズを知っている人はかなりのオトナ。)

乾燥した種付きヨモギを焙煎してから煮出してお茶にするそうです。

さらに「よもぎ酒」の紹介もありました。
薄めて飲むこともでき、外用として皮膚トラブルにも効果あり。
花粉症にも効果があるみたいですよ。

2.嫌われ者のスギナも実はすごい!

一年中、草取りに追われた「スギナ」も実は薬効がある植物です。
抜いても抜いてもどんどん生えてきて、ウンザリさせられましたが…
悪い事ばっかりじゃないんですね~。

せっかくだからスギナも野草酒にしちゃいます。


「東城百合子(とうじょうゆりこ)」さんの著書「自然療法」に
スギナの効用が山ほど載っていました。

ガンや糖尿病・腎臓炎・結石・カリエス・肝臓病・胆のう炎・リウマチ
・神経痛その他に驚くべき効果がある野草にすぎながあります。
ふえて困ると嫌われるつくしの親ですが、この繁殖力が、弱った身体に
エネルギーを与えてくれる。しかも只(ただ)です。

東城百合子「家庭でできる自然療法」より
東城百合子自然療法の本


スギナには3~16%もの珪酸(けいさん)が含まれていて、これが身体にいいようです。
珪酸に含まれるケイ素は皮膚・爪・骨の再生を助けてくれます。
この「再生力」が身体全体を元気にしてくれるんですね。

スギナについては私がいつもお世話になっている「かわしま屋」さんのWEBサイトも
参考にしてください。
自然食品や発酵食品を扱うショップでとにかく品ぞろえが豊富で楽しいサイトです。

3.野草酒の漬け方

準備は野草・ガラスビン・焼酎(ホワイトリカー)これだけです。
お酒は「アルコール度数35度以上」を用意します。

収穫したスギナとヨモギ
左がスギナ、右がヨモギ

収穫した野草はよく水洗いしてから一度、天日干しにします。
そのあと日陰干しに。

3種のハープを天日干し
天日干し中。奥の長いのはレモングラスです。
日陰干ししているハーブ
こちら陰干し中

こんな干しかごがあると便利ですよ。
干した後にガラスビンに野草を入れて、焼酎をヒタヒタになるまで注ぎます。

なすのごとく

ガラスのビンは使う前に煮沸消毒しておいてね。

野草酒3種
左からスギナ・ヨモギ・レモングラス

あとは光の当たらない場所で保管します。
時々ビンを振って中を確認し、3~4か月経ったら中の野草は取り出します。

えつ

取り出した野草をガーゼや不織布でくるんでお風呂に入れると
野草湯に~。スベスベになりそう~。

早ければ1ヶ月、じっくり漬け込むなら1~2年。楽しみに待ちたいと思います。

4.焼酎とホワイトリカーは同じモノ?

えつ

実は私、焼酎とホワイトリカーの違いがよくわからなかったんです!

果実酒や野草酒は「焼酎に漬ける」または「ホワイトリカーに漬ける」と記載があります。
「アルコール度数が35度」あればOKらしいのですが、何が違うんでしょうね。

なすのごとく

調べてみたら~?

焼酎の種類

こんな結果になりました。

ホワイトリカーは焼酎の一種で「甲類」と呼ばれるグルーブに入ります。
「無味無臭のお酒」という意味が名前の由来。
アルコール度数は35度です。

焼酎は「甲類」と「乙類」に分けられ、蒸留の仕方やアルコール度数によって
決められていました。

甲類は製造過程で「連続式蒸留機」を使うため、繰り返し蒸留されます。
そのため雑味が取り除かれてスッキリした味に仕上がるようです。

だから果実や野草の風味を活かすことができるんですね。

キンミヤ焼酎35
三重県のキンミヤ焼酎


気になったので酒屋さんを偵察。

酒屋さんに、ずら~っと並んでいた焼酎はほとんどが「乙類」でした。
ホワイトリカーはもちろんありましたが、「35度以上の焼酎」はなかなか見つけられず。
写真の「キンミヤ焼酎」という三重県の製品だけ。

「乙類」のアルコール度数は「45度以下」とされていますが、実際には芋焼酎や
麦焼酎など…20~25度の製品ががほとんどなんですね。

度数が高いことで、殺菌作用の効果も高まります。
果実酒、野草酒の漬け込みには「35度」の焼酎かホワイトリカーを使って
くださいね。どちらでも大丈夫です。

5.まとめ

  • ヨモギなどの野草は、採取して野草酒を作ることができます。
  • ヨモギは種も乾燥させて利用することができます。お茶にして飲みます。
  • 野草、35度以上の焼酎(またはホワイトリカー)、ガラスビンの
    3つを用意します。
  • 天気の良い日に採取して水洗い⇒天日干し⇒日陰干ししてから
    漬け込みます。
  • 薄めて飲んだり、外用として皮膚のトラブルにも効果があります。
  • ホワイトリカーは焼酎の一種です。果実酒、野草酒の漬け込みには
    35度以上の焼酎、またはホワイトリカーを使用しましょう。
えつ

漬けて3日くらい経ちましたが、もう茶色いエキスが出てきています。
安心できる素材が手に入ったら試してみてくださ~い!