1.鐘の音と「リヤカーアイス」
母の実家が青森県だったこともあり、小学生の頃はよく夏休みを青森で過ごしました。
当時、祖父母は製麺所を営んでいたので、一緒に早起きして麺作りの工場を見たり…
近くの菓子屋で駄菓子を買ったり…時々、銭湯に行くのも楽しみでした。
ああ、もちろんお風呂上がりのコーヒー牛乳も。
そんな中でも特に思い出深いのは…「リヤカーアイス」です!
たしか…「ちりんちりんアイス」という名前だったような…!?
![リヤカーとハネトちゃん](https://mana2-850.com/wp-content/uploads/2023/08/58468b895bef31f5d758729bee31618c.png)
イラストのような青いリヤカーで、おばちゃんが住宅街の中を売り歩きます。
鐘を鳴らしながら来るので「あ!来た!」とすぐにわかるんです。
鐘の音が聞こえると、すぐに祖母から小銭をもらって家の前に出て行きました。
「キャディさんルック」のおばちゃんにお金を渡してアイスを作ってもらいます。
おばちゃんは上の方にある箱からコーンを出すと…
次にリヤカーのフタを開けて、中のアイスをヘラでほぐします。
コーンの上にアイスを盛り付けてくれるまで、いつもワクワクしながら見ていました。
なんとなく…無口なおばちゃんだったような記憶が?
まぁ、津軽のおばちゃんなので大阪のおばちゃんとはワケが違うかもしれません。(笑)
2.どんなアイス…?
リヤカーの木のフタを開けると、そこにはアイスボックスが内蔵されていました。
中が二重構造になっていて、金属製の入れ物が二つ。
図解?してみるとこんな感じです。(笑)
![アイスボックスの中](https://mana2-850.com/wp-content/uploads/2023/08/e219fb7437699c83248196d6064e13cb.png)
外側(四角)の部分に氷と塩を入れ、内側の円筒にアイスが入っていました。
おばちゃんはここからヘラでアイスをすくっていました。
このアイス、ちょっと見シャーベットみたいな質感です。
![リヤカーアイスを食べる子供たち](https://mana2-850.com/wp-content/uploads/2023/08/3886e2f5115780c99bab27142985fb2b.jpg)
この昭和なお子たちが食べてるアイスの質感!…伝わりますか?
乳脂肪分ゼロで、ゆるめの氷菓子…そんな感じです。
フワフワというかシャリシャリというか…
![](https://mana2-850.com/wp-content/uploads/2021/08/e1185619dd877460472ee62a4ae25cff-e1628659824379.png)
けっこう溶けやすくて、さっさと食べる技術が求められたなぁ。
味はほんのり甘い…ナゾの味だったよ…!
うすいクリーム色だったので…リンゴか…バナナ…だった?
はっきりした味ではなく、ちょっとナゾなレトロ味?(笑)
でも大好きでしたねぇ。遠い記憶の中にある懐かしい味です。
※以前、NHKの番組でこのアイスの味を再現?したようです。
レシピが知りたい方はこちらからどうぞ。
⇒グレーテルのかまど「津軽おばあちゃんのリヤカーアイス」
![](https://mana2-850.com/wp-content/uploads/2023/08/f82e3095619c83974d38f23e881e8542.png)
このリヤカー、さすがに住宅街で見かける事はなくなったようですが、
今でもイベントやお祭りの時には出会えるみたいです。
3.秋田は「ババヘラアイス」
この行商アイス、実はお隣りの秋田県にもありました。
しかも「ババヘラ」という名称で「ウィキペディア」にまで載っています。
…ってことは、こちらの方が有名だったのかな?
「ババ」が「ヘラ」で盛り付けるアイスだから…という…
攻めてる感じのネーミングがウケたんですかねぇ…。
青森の「ちりんちりんアイス」とはどこか違いが?
こちらもキャディさんスタイルで販売しているようです。
アイスの質感も同じような「フワシャリ系」なんです…が!
![ババヘラアイスの販売](https://mana2-850.com/wp-content/uploads/2023/08/62947ce0ba1b3a095f40c43874a74137.jpg)
ちょっと派手目な仕上がり具合です。
![ババヘラアイスの写真](https://mana2-850.com/wp-content/uploads/2023/08/5ba74cbb14afca034cf640a675d9bc4a.png)
バラの花のような盛り付けで「映え度」がアップ!?
う~む。ババヘラアイスも機会があったら現地で体験してみたいですね。
4.アイスは進化したけれど
思い起こせば…
私が行商アイスを食べていた頃は1970年代。
時代は変わり、アイスクリームもずいぶん進化しました。
リッチな食材を使うようになり、トッピングだって盛りだくさんです。
![](https://mana2-850.com/wp-content/uploads/2023/08/c0dfdcfcf0f8d0874689f9abf87cfd61.png)
これは数年前、娘に連れられて行った、原宿のアイス屋さんです。
キャディ姿の「ババ」ではなく、おしゃれな制服のお姉さんがこんなに
たくさんの材料の中からデコレーションしてくれました。
![](https://mana2-850.com/wp-content/uploads/2023/08/2c0dffd1265de2825e44ecae7cc51b1a.png)
今年、旅先で食べた「かき氷」だって…
![鎌倉のかき氷](https://mana2-850.com/wp-content/uploads/2023/08/b0c749e24ee86bfdbabda3fce8d63f5e.png)
とにかくおいしくて、ルックスも良し。
![旅先で食べたかき氷](https://mana2-850.com/wp-content/uploads/2023/08/adf7be3604b23661b212df4e8a4426f3.png)
![](https://mana2-850.com/wp-content/uploads/2021/08/22fb17e43b0094fce04ebed529651819-e1628852852691.png)
でも…私にはアノ素朴な昭和のアイスが忘れ難い!
そんな風に思うオールドファンは多いんでしょうか。
懐かしのアイスたち、今はお取り寄せができるんです。
記憶の彼方にある青森のリヤカーアイスは「藤田アイス」のHPから
お取り寄せができます。藤田アイスは弘前市にある会社です。
「藤田アイス店オンラインショップ」
秋田のババヘラアイスはこちらからどうぞ。
自分で盛り付けるアイスとバラの花に出来上がっているものと両方楽しめます。
5.まとめ
懐かしい青森の夏の風物詩「リヤカーアイス」をご紹介しました。
私のリヤカーアイスの思い出は…
・おばちゃんが鐘を鳴らしながらリヤカーを引いて町中を行商。
・おばちゃんはキャディスタイルだった。
・アイスはほんのりと甘い、ナゾの味。(個人の感想)
・素材や作り方から考えるとシャーベットに近い感じ。
![](https://mana2-850.com/wp-content/uploads/2021/08/c9c138d40deb3683b56d9056a2976937-e1628852616654.png)
レトロなアイスが無くならずにいて、うれしいです。
秋田「ババヘラ」にも挑戦したいな。
それから以前の記事でもご紹介した青森の「生姜味噌おでん缶」
こちらもお取り寄せにはオススメです。
ごはんのおかずや酒のつまみにはもちろん、非常食にもなるスグレものです。
「生姜味噌おでん缶」を食べた記事も、こちらからどうぞ。
![](https://mana2-850.com/wp-content/uploads/2022/04/460978e4f89e9dbce694576b14b8399f.png)
最後までおつきあいいただき、ありがとうございました。
こんにちは。毎日暑くて、この夏はアイス三昧な管理人「えつ」です。
アイスと言えば時々思い出すのが、子供の頃に青森で食べたアイス。
リヤカーを引いたおばちゃんが鐘を鳴らしてアイスを売りに来ていました。
昭和の良き思い出ですが、令和の今もイベント時には登場するみたいです。
今回は懐かしの「リヤカーアイス」をご紹介しますよ。