御垣内参拝とは?
まず「御垣=みかき」とは何でしょう?
あまり聞き慣れない言葉ですが「御垣」とは
神社のご正殿などに巡らせた玉垣(垣根)のこと。
伊勢神宮はご正殿の周りがいくつもの玉垣で
囲われています。
外側から順に
板垣(いたがき)
外玉垣(とのたまがき)
内玉垣(うちたまがき)
瑞垣(みずがき)と名付けられています。

御垣内参拝は、この玉垣の内側に入って参拝する方法だよ。
伊勢神宮では通常、「御幌みとばり」という
白い布の前で参拝をします。
参拝時、この御幌が風もないのに「ふわ~っ」と持ち上がる不思議な現象がよく話題になります。
「神様が歓迎してくださっている意思表示!?」とか、そうじゃないとか。(笑)
私もその景色に感動した思い出があります。
この一般参拝よりもご正殿に近い場所での
お参りを許されるのが御垣内参拝なのです。
では、どうしたら、この特別参拝ができるのでしょうか?
実は式年遷宮への寄付をすることで、許可がいただけます。
ご存知のように伊勢神宮では
「式年遷宮しきねんせんぐう」と言い、20年ごとに社殿を建て替え、神様にお遷りいただく儀式があります。(次回2033年の予定)
寄付はそのための賛助金であり、初穂料として2,000円以上を納めます。
ちなみに納める額に応じて、参拝に入れる
エリアは変わります。
分相応にお納めしましょう。(笑)
外宮の神楽殿へ
伊勢神宮は外宮げくうと内宮ないくうに分かれ、外宮から順にお参りするのが古くからの
ならわしとされています。
今回は近鉄「伊勢市駅」近くのホテルに宿泊したこともあり、朝食前にまずは外宮へ。
外宮は「天照大御神あまてらすおほみかみ」の
食事を司るとされる「豊受大明神とようけのおおみかみ」が祀られているお宮です。
朝早く人もまばらな中、外宮の神札授与所へ向かいました。
ここで「御造営資金を寄付させていただきたいのですが。」と申し出ます。
「御垣内参拝の申込みをさせてください。」と言ってはいけません。(笑)
御垣内参拝は、あくまでも寄付に対してのお礼なのです。
記帳をして、寄付金を納めると「特別参宮章」というカードを授与されます。

参拝時に入り口でこの「特別参宮章」を提示すると特別参拝ができると告げられました。
ちなみに、寄付は外宮か内宮のどちらかで1回すれば大丈夫です。
外宮でいただいたカードを内宮でも提示すると、同様の特別参拝ができます。
ただし、1人に対して1枚の授与です。
複数で参拝したい場合は、それぞれの人が
寄付、記帳をする必要があります。

特別参宮章の他に、お礼状、絵葉書などもいただきました。
外宮の御垣内参拝
さて、いよいよ外宮へ。
本殿前の左側「南宿衛屋みなみしゅえいや」
という場所に神官がお1人で待機していらっしゃいます。
先ほどいただいた「特別参宮章」を見せると、まずは記帳を求められ、ここで服装チェック。
実は、この特別参拝には厳格なドレスコードがあり、ブラックフォーマルが基本です。
条件を満たしていないと、御垣内参拝の許可がいただけません。
私は黒のワンピースの上にグレーのコートを着ていたのですが、
「ジャケットは着用していらっしゃいますか?」と確認されました。
ジャケット…というよりはボレロのような少し軽めのはおりものだったので、やや緊張。
「はっ、はい!大丈夫ですっ!」と直立不動に。(笑)
「どうぞ、こちらへ」神官の方は斎服と呼ばれる、正式な装束で登場されました。
装束は上下白の斎服に黒い烏帽子、足元は浅沓あさぐつと呼ばれるツヤツヤした黒い履物です。下の伊勢神宮の絵葉書にも、そのお姿が。

コートやカバン類は荷物置き場へ。
中への持ち込みできません。
塩でお清めをしていただき、いよいよ中へ!
緊張感マックスで外玉垣のエリアに入りました。
神官の後ろに従い、大きな玉砂利にコケそうになりながら必死について行きました。
参拝する場所にたどり着くと
「ゴテイトウクダサイ」と言われました。
一瞬「ん?」と思いましたが、「ああ、ご低頭とおっしゃったのね。」とわかり、あわてて頭を下げました。
ここで再度のお清めをし、「二礼二拍手一礼」の作法で参拝します。
今回は、還暦という節目で参拝に来られたお礼を申し上げました。
服装チェックあれこれ
御垣内参拝では、神様への敬意を示す態度や
服装が求められます。
ドレスコードは礼装、フォーマルウェアが基本です。
男性は濃い色のスーツ上下、またはブレザー。基本白いシャツにネクタイを着用します。
女性もそれに準ずる服装で、黒系のスーツかワンピースでもOK。
ジャケットの着用も求められます。柄物ではなく無地にしましょう。
さらに…靴にも注意が必要です。

実は娘は黒のパンツスーツで出かけたのですが、靴は黒い布製のペタンコ靴でした。
スニーカーではないので大丈夫かな~と思っていたのですが、見通しが甘く…(汗)
参拝後に「今日のお履き物は、ややカジュアルだと思います。
次回以降は革靴を履いていらっしゃってください。」と娘にご注意が。(滝汗)

そんなわけで御垣内参拝の時は、必ず革靴を着用しましょう。
でもハイヒールだと玉砂利の上をうまく歩けません。
特に細いヒールはやめた方がいいかも。
せいぜい3cmくらいの高さで太めのヒールがいいと思います。
履き慣れた靴がオススメです。
内宮へ
外宮を離れ、いよいよ内宮へ。
ここは「天照大御神」をお祀りする「皇大神宮こうたいじんぐう」と呼ばれるお宮です。
入り口にかかる宇治橋を渡り、内宮へのお参りがスタートします。
宇治橋の下を流れるのは五十鈴川いすずがわです。

今回は、五十鈴川の水が干上がっていたのでビックリ!
参拝前のお清めをする「御手洗場みたらしば」にも立ち入ることができなかったのが残念だったなぁ。
7年前は、下の写真のように石畳の敷かれた御手洗場でお清めができたのですが。
気候変動の影響を受けてのことなのか、少し心配になりました。

内宮のご正殿は森の中を抜けた奥にあります。
こちらも門を入ったすぐ左側「南宿衛屋みなみしゅえいや」で、神官の方が控えていらっしゃいました。
先ほどの「特別参宮章」を提示すると、すぐに中へ入れていただけました。
すでに外宮で確認済みのせいでしょうか。
服装に関しては何も言われませんでした。
外宮と同様にお清めをしていただき、参拝を済ませました。
戦争や災害のない世界、日本の平和を天照大御神にお祈りしました。
参拝後におかげ横丁で阿部夫美子さんの和紙雛展(2/15~3/3)に立ち寄りました。
そこで神話に登場する日本の神々にお目にかかりました。
中でもひときわ美しく輝いていたのが「天照大御神」の和紙人形でした。

神話や民話好きだった子ども時代を思い出し、夢中で拝見しました。
今回の御垣内参拝は緊張感あふれる、貴重な体験でした。
1300年にわたり、20年ごとに繰り返されてきたご遷宮。
前回(62回目!)2013年のご遷宮では558億もの資金が必要だったそうです。
微々たる金額ですが、広大な森や自然、多くのお宮をお守りするための寄付ができたことをうれしく思いました。
次はまたいつ、うかがえるでしょうか。
皆さまも、ぜひ一度は「御垣内参拝」も体験してみてください。
皇大神宮(内宮) 三重県伊勢市宇治館町1
豊受大神宮(外宮)三重県伊勢市豊川町279

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
お参りの後はやっぱり「赤福本店」に行きたくなる「えつ」でした。

こんにちは。管理人のえつです。ちょっと前に娘と2人で7年ぶりのお伊勢参りに出かけました。
今回、初めて「御垣内参拝みかきうちさんぱい」を経験したので、詳しくお伝えしようと思います。
「え、何それ?」と思われた方は、ぜひこの記事の続きをお読みくださ~い。