1.「世界が大不況でも資産を増やせるって本当ですか?」
まず、ご紹介する本はこちらです。
林 則行/佐藤隆太郎 「投資初心者の大学生が伝説のファンドマネージャーに聞く
世界が大不況でも資産を増やせるって本当ですか?」
林 則行(はやし のりゆき):世界最大の政府系ファンド、アブダビ投資庁の元日本株式運用部長。当時中東で唯一、日本人としてオイルマネーを運用した投資のプロ。
現在はアシュクインベストメント代表。米国公認会計士。
佐藤 隆太郎(さとう りゅうたろう):京都大学経済学部経済経営学科3回生
(2000年生まれ)林氏の著書をきっかけにセミナー等に参加。
林氏を師と仰ぎ、「林則行ファンクラブ」を立ち上げた現役大学生。
近い将来に訪れるであろう「世界的な大恐慌」に備えるための本で
「投資」よりは「資産防衛」の意味合いが強いと思います。
「まえがき」にあった、気になるフレーズ。
これから起きる経済危機は日本が過去70年間に経験したどんな危機よりも大型の
世界が大不況でも資産を増やせるって本当ですか?~まえがき~より抜粋
ものになります。大雑把にいって資産も収入も半分になってしまうでしょう。
![](https://mana2-850.com/wp-content/uploads/2021/08/22fb17e43b0094fce04ebed529651819-e1628852852691.png)
え~、なんで?
しかも「投資家」だけじゃなくて「国民全員」が巻き込まれる
らしい…(汗)
![](https://mana2-850.com/wp-content/uploads/2021/08/079d216435fdbec44f5361aa86447dfa-e1628941670784.png)
資産も収入も半分になる経済危機!?
ホントにそんなことが起きるのかな?
大学生の佐藤くんが師匠の林さんに質問する形式で
「危機が襲う理由」
「危機の実態」
「危機で儲もうける」という大きな3つのテーマで構成されています。
経済の仕組みや動向について、林さんの解説を入れながらの展開なので
理解しやすく読むことができます。
2.マイナンバーカードにまつわる不安
身近な例から1つピックアップしてみましょう。
最近、政府がやっきになって導入を推し進めているマイナンバーカード。
「マイナポイント」を配ったおかげか、以前よりは交付が進みました。
とは言え、全国的な交付状況はまだ45%程度です。(2022年6月1日)
ミンナ ナニカ ケイカイ シテルノ?
総務省資料(マイナンバーカード交付状況について)
林氏のコメントに納得。
政府は国民から取り上げることで成り立つ存在です。
「世界が大不況でも資産を増やせるって本当ですか
政府がマイナンバーカードの普及やスマホによる電子決済の推進を図っているのは
経済上の取引をすべて把握して課税したいからです。
政府はマイナンバーカードつくった人に期間限定でポイントを付与しています。
~コロナは経済危機の引き金になりますか?~」
「国民から取り上げることで成り立つ存在」
むむむ。考えてみれば、そうですよね。
そんなわけで
マイナンバーカード導入の動きはさらに加速するでしょう。
健康保険(スタート済)・自動車免許(2025年~)はもとより、
金融資産(預貯金や有価証券など)との紐づけもいよいよ強化されそうです。
便利になる部分もあるのでしょうが、不安も感じます。
![えつのマイナンバーカード](https://mana2-850.com/wp-content/uploads/2022/06/69311107927a303e22904ebb37d92c0d.png)
「国民から取り上げる」といえば税金。
税金の負担率は下の資料(財務省HPより)を見ると、所得の約半分。
国民はこんなにたくさん税金を納めているのにねぇ…
国はマイナンバーカードを使ってさらに課税するんでしょうか?
![国民負担率の国際比較](https://mana2-850.com/wp-content/uploads/2022/06/87a671b827a080958d0170bb826e33be.png)
3.国の財政が破綻!?
日本の財政問題を取り上げた第4章の「どこまで悪いことが起きるのでしょうか?」
では現状を知ることから始めます。
日本はすでに借金だらけの財政難。
国の借金と言えば国が発行する債券、「国債」ですよね。
お金を借りる代わりに利払いをしなければなりません。
でも日本はお金が無いのでずっと金利を下げたままです。
日本を例に取るなら、1200兆円の国の借金、2021年度予算の国債比率41%
「世界が大不況でも資産を増やせるって本当ですか
という状態は、一般企業ならすでに破産状態です。にもかかわらず、破産宣告を
しないでいられるのは、今の金利負担が低いからです。(中略)
経済はシンプルな理屈で動いています。「大きすぎる借金は返せない。
返せないなら倒産するしかない。」はそのひとつです。
~どこまで悪いことが起きるのでしょうか~」
国の倒産とは、国債の利払いができなくなり、国債が紙切れになること。
銀行、生命保険会社・損害保険会社、年金(国民年金、厚生年金)は合計で
「世界が大不況でも資産を増やせるって本当ですか
500兆円の国債を保有しています。これらが倒産します。
金融機関に資産を預けている私たちも巻き添えを喰らいます。
~どこまで悪いことが起きるのでしょうか~」
![](https://mana2-850.com/wp-content/uploads/2021/08/2ff66c0f02414e59206d1d9682d8f72a-e1628852521318.png)
銀行が倒産したら私たちの預貯金はどうなるの?
ペイオフ制度で1000万まで保証されると言われていますが、
これも100%確実ではないとか。しかも倒産したらパニックになり
口座のお金はしばらく動かせない可能性も。
![通貨価値が下がる](https://mana2-850.com/wp-content/uploads/2022/06/b7654f34df26be4a9d45b0558844d62f.png)
4.まさかの預金封鎖も?
なんだか救いようのない未来図にがっかりしてしまいますが、
2024年の「新紙幣切替」での「預金封鎖」を心配する声も出始めています。
「預金封鎖」とは国の政策によって金融機関からお金が引き出せなくなることです。
「新紙幣切替」のタイミングで行われるんじゃないか?と見る向きもあります。
日本では実際に1946年(昭和21年)に「新紙幣の発行と預金封鎖」を行っています。
そのうえで差し押さえた個人の財産に課税を行った過去があるのです…
国が国民から財産を没収して財政赤字を補填するなんて…オソロシスギル!
預金封鎖なんてことになったら、日本中がパニックになるのでは?
![](https://mana2-850.com/wp-content/uploads/2021/08/2ff66c0f02414e59206d1d9682d8f72a-e1628852521318.png)
ノーモア、預金封鎖!ノーモア黒歴史!
この預金封鎖、当然ながら予告無しでいきなり行われるそうです。
せめて前兆、危険信号がわかればいいのですが…
林さんは政治・経済の動向から様々なシュミレーションを示されています。
それを頼りに自分でも社会の動向を見守っていこうと思います。
![黄色から赤信号](https://mana2-850.com/wp-content/uploads/2022/06/e3a3d77078250fff24168c074e1b80aa.png)
こちらの過去記事も参考に。
5.ピンチはチャンス!?
この経済危機、「数年以内に始まる」というのが林さんの見解です。
不安をあおるような情報ばかりに思えますが、この「経済危機」を
なんとかプラスの方向にして乗り越える方法についても示されています。
![](https://mana2-850.com/wp-content/uploads/2022/04/460978e4f89e9dbce694576b14b8399f.png)
対策方法の最初に「政府を信用しないこと」が挙げられていました。(笑)
今ある預金を守ること。
さらにある程度の預貯金を「実物資産」などに替えておくこと。
それぞれ、詳しく例を挙げて示されています。
興味のある方は、是非ご一読ください。
政治や経済の見方も変わってくると思います。
私も以前に比べ真剣にニュースを見るようになりましたし
本当に「正しい情報なのか?」という視点も持つようにしています。
ちなみに林さんのファンクラブサイトはこちらから。
林則行ファンクラブ
![実物資産](https://mana2-850.com/wp-content/uploads/2022/06/4622d8e495cb7d1c870b75dbd408885b.png)
![](https://mana2-850.com/wp-content/uploads/2021/08/c3eb9befb6e35cb6d5ac8a61f19432d7-e1628850312568.png)
実現してほしくない予想ですが、知っておくことで先の行動が
変わってきますよね。
大きな戦争によって世界中が揺れ動いています。
お気楽な性格の私ですが、政治・経済の話題から目を離さずに
生活しようと思います。
こんにちは。「まな♪まな」管理人「えつ」です。
今回は「経済オンチ」な私が経済の本をテーマに。
だって最近の物価高騰や、エネルギー需給問題やら…
なんだか心配になりませんか?
こんな私でもわかりやすく読めた経済本をご紹介します。