2024年は小田原産の杉田梅で梅酒を作る!

2024杉田梅アイキャッチ
えつ

こんにちは。梅酒が大好きな管理人「えつ」です。
今年の梅酒は「幻の梅」と言われている杉田梅で漬け込みをしました。
杉田梅のこと、ホワイトリカー以外で漬ける梅酒についてもご紹介します。

1.幻の梅「杉田梅」

去年の梅酒は奈良県五條市、王隠堂おういんどう)農園南高梅なんこうばい)で作りました。
有機質肥料を使用し、減農薬で育てられた立派な梅でした。

もちろん、おいしい梅酒になりました!
よろしければ漬けたあとの梅ジャムの記事もぜひ、こちらから。

梅酒の梅でジャム作りアイキャッチ


さて、今年「杉田梅」を取り寄せようと思ったのはこの本がきっかけです。
梅仕事の手引書としてすばらしいのはもちろんですが……

著者、乗松先生の杉田梅にかける情熱、人生観が語られたエッセイとしても秀逸です。
「60~70代は人生の黄金期」そんな言葉にも力をいただきました。

その乗松先生が50年にわたり、大切に守り続けてきた杉田梅

神奈川県横浜市磯子区杉田の地名に由来し、梅の原種と言われています。
産出量が少ないため「幻の梅」と呼ばれ、大粒で酸味が強いのが特徴です。

えつ

幻の梅は神奈川県産だったのね~。
乗松先生の杉田梅ショップはこちらです。⇒「延楽梅花堂えんがくばいかどう

そんなわけで「今年の梅酒は杉田梅で作る!」と決めていました。

2.小田原「あすなろファーム」

春先から気合を入れて産地直送のお取り寄せ通販「食べチョク」を検索!
神奈川県小田原市の「あすなろファーム」が杉田梅の販売予約を受け付けていました。

除草剤、農薬、化学肥料を使用せずに栽培している農園です。
梅を含めた環境へのこだわり、安全な作物を届けたいという想いの現れですね。
「すばらしい梅に間違いなし!」と、すぐに予約を入れました。

小田原の地図

杉田梅(青梅)が届いたのは6月5日でした。
立派な梅と一緒に長文のお手紙あり。
有機農法への想いと、今年(2024年)が梅の大凶作となった事が書かれていました。

食べチョクから届いた杉田梅
杉田梅アップ
えつ

テレビのニュースで見ました~。
今年は梅が数十年に一度の大凶作
農園によっては収穫量が例年の30~50%になっているとか。

そんな中でも「あすなろファーム」の杉田梅は、ダメージ少な目のようです。
お手紙の一部を紹介しましょう。

梅の大凶作によって分かったことがあります。

それは、梅の原種杉田梅は気候変動に強いこと、農薬、除草剤を使わず、草木灰、米殻、堆肥を使い、街路樹や庭、公園などの木を剪定して作った草木灰を園内に30センチ以上敷詰め堆肥化した土壌で作る梅は木の体力・免疫力があることがはっきりとわかりました。

地中に住み着く微生物の量が圧倒的に違うことがこの原因ととらえています。

あすなろファーム 代表 上島さんの手紙から

凶作になったからこそ、杉田梅の強さや有機農法の底力が示されたんですね。
こうした信頼できる農園から梅を買い続けることで、応援していきたいと思います。

3.今年は日本酒とブランデー

さっそく乗松先生の梅本を参考に、梅の下処理を。
ホワイトリカーで梅を洗浄してからヘタを取り除きます。
はい、ピカピカになりました。

梅のヘタ取り
えつ

貴重な梅を手に入れたからには、アルコールにもこだわりたいっ!

私のお気に入りは仁井田本家にいだほんけの日本酒「和蔵の稔りわぐらのみのり」です。
アルコール分20度で、農薬、化学肥料を使わずに育てたお米から作られています。

杉田梅1kgに「和蔵の稔り」1.8L、甘味料500gとしました。
使った甘味料は氷砂糖、きび糖、ザラメ糖の3種類です。
4Lの保存ビンに入れて、仕込み終了。

和蔵の稔りで梅酒を仕込む

次にもう1種類、梅酒用のブランデーでも漬け込みをしました。

梅酒と言えば「CHOYA チョーヤ」がチョー有名ですね。(笑)
アルコール分37度の「チョーヤ ブランデーVO」は価格もお手頃です。
梅とブランデー、香りのマリアージュにも期待しましょう!

3Lビンしか無かったので、入るだけのブランデーをタプタプと。
杉田梅1kgにブランデー1.5L、氷砂糖500gで仕込みました。

ブランデーと日本酒の梅酒ビン
なすのごとく

家庭で作る果実酒のアルコール度数は法律で「20度以上」とされているよ。
酒税法のことは、こちらから確認してね。⇒国税庁 自家醸造

ブランデーと和蔵の稔り

4.梅ジュースも作る!

えつ

最後に梅ジュース(シロップ)も作っちゃいました。
これがまた、おいしいんですよね~。

ジュースは梅と甘味料だけで仕込みます。
2週間ほどで仕上がり、すぐに飲めるのもうれしいところ。

簡単に手順をご紹介しておきます。
(詳しくは、ぜひ乗松先生の梅本で!)
今回、梅1kgに対して甘味料500gを使いました。

1)下処理をした梅をジップロックに入れ、1~2日冷凍庫へ。
2)冷凍した梅に砂糖をまぶしつけてから、保存ビン(消毒しておく)へ。
3)梅と甘味料を交互にビンに入れていきます。

今回、甘味料はきび糖、氷砂糖、ハチミツを使いました。
甘味料の種類や分量はお好み次第で。

砂糖をまぶした杉田梅

3Lビンしか無かったのでだいぶスキマあり。
この半分くらいの容量のビンが欲しかった……。

梅ジュースの経過

毎日、何回かビンを揺らし、梅と甘味料をなじませます。
梅を冷凍したおかげで、思っていたよりも早く果汁が上がってきました。
仕込みから2週間ほどで出来上がります。

梅ジュースアップ

毎日、ビンを揺らして「溶けたかなぁ?」「まだかなぁ?」
梅酒のビンも一緒に観察。たまに揺らしたりしてみたりして。
この楽しい待ち時間、手仕事ならではの醍醐味かもしれませんね。

5.まとめ

2024年、杉田梅で作った梅酒をご紹介しました。

・杉田梅は神奈川県の杉田という地名に由来する、梅の原種です。
 小田原「あすなろファーム」では有機農法による杉田梅を栽培しています。

2024年は梅の大不作
 市場では収穫量、質の低下と共に価格が高騰しています。・

・梅の下処理や保存ビンの消毒にホワイトリカーを利用すると、より安心です。

・梅酒は好みのお酒で作ることができます。
 ただし、アルコール度数が20度以上のお酒を使いましょう。

えつ

梅仕事の、いや「人生の指南書」として乗松先生の「梅おばあちゃんの贈りもの」をオススメします!

なすのごとく

来年は豊作になりますように。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。