MRI検査とは?
そもそもMRI検査とはなんでしょう?
MRIとは「磁気共鳴画像」の略称で大きな磁石と電波を利用して身体の断層写真を撮る検査です。
下のイラストのように寝台の上に寝た状態で
ガントリーと呼ばれるトンネル状の機械に入ります。
検査の時はドーナッツ状の入り口から中へ吸い込まれていく感じです。
主に以下の部位の精密検査で用いられています。
・頭部や脊椎、四肢の骨や関節
・腹腔内臓器(肝臓、すい臓、胆のう)
・骨盤内蔵器(子宮、卵巣、前立腺)
私は腹腔内の精密検査だったので造影剤も飲みました。
ボースデルという液体で、これを飲むと、臓器の形がはっきりと撮れるんだとか。
造影剤と言えばバリウムがよく知られています。
職場の胃検診などでもおなじみの「白くてマズいドロドロ」です。
バリウムは飲みにくいし、下剤を飲んでおかないと便秘になってしまうことも。
それに比べるとボースデルは、サラっとしていて味はほとんどありません。
検査前に透明な液体の入った紙コッブが
渡され、飲むように指示されます。
私の場合は、飲んだ後も特に体調変化を感じませんでした。
MRI検査はCTやX線のように放射線の被ばくはないので体への負担は比較的少ない検査です。
ただし強い磁場にさらされるので、めまいや
吐き気などの症状が起こる場合もあるそうです。
検査の内容次第ですが、費用は3割負担で9,000円弱でした。
検査を受ける時の注意事項
MRI検査で重要な約束事があります。
それは「検査室に金属を持ち込まない」ことです。
大きな磁石を使うためで、磁気の影響を受けるものはすべて持ち込めません。
金属類は、ガントリーにかなりの勢いで吸着されてしまうんだとか。
吸着される時に人に当たったりすると重大な事故になるので、注意しましょう。
金属って時計とかビアスとか?
そうそう。でももっと細かくチェックが必要なのよ。
マスクも鼻に金具のついていないタイプを用意するように言われたし。
病院からの注意書き
・金属類:ヘアピン、ネックレス、ピアス、指輪、時計、携帯電話
・磁気カード:キャッシュカード、クレジットカード、診察券など
・その他:金属のついた下着、入れ歯、インプラント、補聴器、
心臓ペースメーカー、かつら、湿布、エレキバン、使い捨てカイロ、 カラーコンタクト
カラコンもダメなんだ。ずいぶん、たくさんあるね。
びっくりしたのは「イレズミ」や「アートメイク」かな。
金属粉が使われているんだって。
さらにはメイクもなるべく控えるように、
とのこと。
マスカラ、アイシャドー、ラメ入りのマニュキュア、ジェルネイルなども金属を含む場合が
あり、つけているとヤケドの危険性もあるそうです。
検査の流れ
重要な注意事項がわかったところで、ざっと検査の流れをおさえておきましょう。
ちなみにお伝えするのは「腹腔内を撮影するケース」です。
頭部、脊椎などはまた違う方法だと思います。
まず、検査の3時間前までに飲食は済ませておきます。
朝の検査なら朝食抜きで。検査の3時間前からは水も飲めません。
検査着に着替えるので、当日は
脱ぎ着しやすい服装で。
検査の時はパンツと検査着のみです。
とにかく金属はいっさい禁止なのでチェックを怠りなく。
入室前に金属探知機でチェックする病院もあるようです。
造影剤を飲み終わると、「金属、大丈夫ですね?」と最終確認をされて検査室へ。
そして…恐怖の寝台!?にくくりつけられて、トンネル(ガントリー)の中へ!
検査時間は通常30分程度とされています。
検査中はずっと、大きな機械音がして落ち着きません。
中はとにかく狭いので、閉所が苦手な方は事前に伝えておいた方がいいと思います。
検査中は狭い空間でうるさい機械音を我慢しつつ、呼吸をコントロールし続けます。
中で眠っていてもいいのなら、まだ気が楽なんですが。
トンネル内の戦い
さて、ここからは検査当日の私のメンタル状態をレポート。
恐怖レベルを「マックス10」として表現してみます。
検査着に着替えて造影剤を飲んだ時点で、
緊張のあまり恐怖レベル5。
検査室の自動ドアがスーッと開いて入室し、
すぐに寝台の上に横たわります。
2人の技師さんが手早く太いベルトをガシッとお腹に固定。
ここで恐怖レベルは7に跳ね上がりました。
さらに体の上に重たいカバーのようなものを
置かれます。
「うっ、くるし。」
もう逃げられない感が迫ってきます。
(恐怖レベル9)
「検査中はなるべく身体を動かさない」
「アナウンスに従って呼吸をコントロールするように」という指示がありました。
呼吸は吐く方を長めに。途中、20秒程度の息止めがあるとのこと。
さらには呼吸のリズムをゆっくりし過ぎないように。
…なんだか色々な注意があって面倒です。
急に「げんなりモード」も加わり、一気に
「げんなりレベル8」まで到達。
最後に「具合が悪い時はこれで知らせてください。」と右手に緊急用ブザーを握らされました。
「うわっ、このブザーだけが外界との接点か。」(恐怖レベル10)
ここでなぜか鼻の頭が
ムズがゆくなってきました。
しかし、すでに両手の自由は奪われている状態。
「ええ、どうしよう。かゆ過ぎる~。」
「ちょっと、鼻をかいてくれませんか?」って頼むのも変だよね…
そんなことを考えているうちに、
「では始めます!」と宣言されてしまい、
鼻がかゆいままの私を乗せた寝台は
無情にもトンネルの中へスライドしていきました。
(恐怖レベル10を継続)
中は明るいのですが超狭い空間です。
ふつうに嫌な感じで圧迫感が押し寄せてきます。
ただ、中に入るとあきらめがついたのか、ここで恐怖レベルは急降下。
検査中はずっとレベル6~7くらいで推移していました。
逆にげんなりレベルがマックスに。
ほどなく技師さんのアナウンスと工事現場のような機械音の世界。
自然に呼吸している時間と、呼吸をコントロールする時間が交互に繰り返されます。
息を止める時間は20秒と10秒のパターンが
ありました。
止めている時、または息を吐いている時に撮影しているようですが、これが結構忙しい。
苦しいやら面倒やら。
もはや恐怖どころではなく必死に呼吸を
繰り返して過ごしました。
頑張ったのにピンボケ!
通常は30分程度で終わるらしいのですが、
終わってみたら、ゆうに40分は超えていました。
どうも私の呼吸ペースが遅いのと、「吸う⇔吐く」の切り替えがわかりにくかったようです。
時間が押したせいか、技師さんはなんだか
不機嫌そうでした。(笑)
こちらは恐怖とげんなりと緊張から解放され、一気にお気楽モードに突入。
「あ~終わった。異常なしだといいな~。」
「お昼、なに食べよ。」
とは言えトンネル内での緊張のせいで、一日中、首と肩がコリコリでした。
1週間後に検査結果を聞きに外来へ。
結果は「異常なし」でホッとしました。
最後にドクターが笑いながら「ピンボケ画像」が交じっていたことを教えてくれました。
「え、どれですか?」
見ると正面からの画像がピンボケというか
ブレブレに。
なんでしょう。あんなに頑張ったのに。
何度もMRIを受けていますが、ピンボケは初めてです。
というか、MRIにもピンボケがあるんですね。
技師さんとの相性が悪かったとしか思えません。(笑)
年に一回、MRI検査を受けています。
次回はきれいに撮れるといいんですけどね。
へなちょこMRI体験ですが、どなたかの参考になればと思い、レポートしました。
閉所恐怖症でなければ、なんとかなります。
嫌だけど。(笑)
検査の後は、一汁一菜のヘルシーな食事で
まったり過ごしました。
やっぱり、こんなごはんが落ち着きます。
一汁一菜がテーマの本をご紹介しましょう。
大庭英子さんの「一汁一菜 日々ごはん」は
オススメです。
シンプルに。無理はしない。
作りやすいレシピがたくさんあります。
そして土井善晴さんの
「一汁一菜でよいという提案」
無理してお料理で苦しむ必要はないんだよ、
という先生からの温かいメッセージです。
具だくさんのお味噌汁とごはんさえあれば、幸せだよね~。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
こんにちは。ついこの間、MRI検査を受けてきた管理人「えつ」です。
MRIと言えば、狭いトンネル状の機械に入る検査…アレです!
今回はこれからMRI検査を受ける人のために私の体験談をお届けします。
この記事を読んで、安心してMRI検査を受けてくださいね。