前回の「昆虫食ニュース」の記事はこちらから。
1.日本の昆虫食の歴史
にわかに増えてきた昆虫食ニュース。
実は日本でも昆虫食の文化は確かに存在してきました。
たとえば有名なイナゴの佃煮とか。
私はまだ食べたことはありませんが…
ちょっと珍しい写真もご紹介しましょう。
長野県で食べられている昆虫食の缶詰です。
下の写真は公益社団法人農林水産・食品産業技術振興協会のサイトから
転載許可をいただきました。
「多彩だった日本の昆虫食」という記事に「長野県で売られている昆虫の缶詰」
の写真がありました。
す、すごい…イナゴ、蜂の子、カイコ、まゆこ、ザザムシ…?
知らないモノばっかりだ~。しかも缶詰になってるなんて!?
「まゆこ」っていうのは「カイコガ」のことなんだって。
砂糖や醤油、生姜で甘辛くて濃い味つけ(大和煮)にして食べていたんだね。
やはり食糧が少なかった背景はあるようですが、珍味としても好まれてもいたようです。
こんなにたくさんの昆虫を食べていた歴史が日本にはあるんですね。
じゃあ、最近の「昆虫食ブーム」もすんなりと受け入れられる?
2.備えあれば憂いなし!?
SDGs(温室効果ガス問題)と将来の食糧難を見すえて…という流れから
にわかに脚光を浴びている?昆虫食。
その中心にいるのがコオロギです。
「次世代タンパク質」「地球にやさしい未来食」
こんなキャッチフレーズがつけられ、コオロギのパン、スナック、
クッキー、麺…などなど商品の開発・販売は目白押し。
参入企業もどんどん増えています。
徳島県では給食にもコオロギが登場しました。
日経新聞の記事はこちらから。
「食用コオロギの粉末を学校給食に 全国初、まず徳島で」
「給食」にまで提供されるなんて、急展開過ぎません?
びっくりしました。
最近はメディアもこぞって「コオロギ推し」です。
なんだか不思議なこの展開。
「肉食は辞めて昆虫食になってください!」と言われているような?
まあ、確かに今の日本では「食糧難」と言われても実感がわきませんが…
食糧自給率38%という低さから「備えあれば憂いなし」という事なんでしょうか。
3.急浮上のコオロギを実食!
実態を探るべく?商品を購入しました。
粉末を使用した「無印良品」のコオロギせんぺいとチョコレートはすでに試食済み。
(前回の記事もご参考に)
特に食べづらさはなく、かすかにエビに近い風味を感じました。
どちらも薄めのあっさりした味付けです。
甲殻類(エビやカニ)のアレルギーがある人はコオロギでも同様の反応が出る
そうです。ご注意を!
さらに自販機のコオロギにも挑戦?
横浜関内駅すぐ近くにある「昆虫食自販機」です。
やや、ハードルが上がりました…(汗)
今回、パウダー状では…無いようです。
なぜか産地ごとにブランディングされたコオロギがズラリ。
山形・埼玉嵐山・京都に群馬・広島もあります。
特に意味なく「山形こおろぎ」をチョイスしました。
1パック800円、とずいぶん高価。
昆虫食を専門に販売している「TAKEO」という会社の商品です。
(浅草に実店舗もあるみたいですよ。)
ガーリックマッシュルーム味!?
袋には「アヒージョ風」なんて書いてあります。ホントカナ?
はい、開封。
乾燥しているのでお皿にあけると全体的にパリパリです。
マッシュルームも確かに入っています。
黒いのがコオロギさんです。
足がもげたりしている様子が見え…
食べたことも無いし…ちょっと引きました。
意を決して「あさっての方角」を見ながら2つ3つ口へ。
サクッとします。
ううん。スカスカした煮干し…?
「アヒージョ」感は無いなあ。
結局、このまま食べ続けるのは気が進まず。
ミルサーでパウダー状にしてしまいました。
中華炒めを作る時にこっそり混ぜて使いました。(カゾク ニ ナイショ)
4.タンパク質をコオロギで?
100gあたりのコオロギと牛肉を比べるとタンパク質の含有量はコオロギの方が高い
そうです。コオロギは生産コストも低く、牛のように大量の「げっぷ」も出さないし。
そこがもてはやされている理由です。
とは言え、今回の「山形こおろぎ」は1パック4gでした。
100gの牛肉を食べるのはすぐですが、コオロギ100gとなると…
これを25倍…!?…ちょっと無理かも。
いくら高タンパク質って言われても~食べられないよ。
値段だって800円×25=20,000円だよ。お肉を食べた方がいい~っ!
お肉が食べられなくなる時代は来ないとも限りません。
その時にコオロギを食べる選択をするかどうか、ですね。
植物性のタンパク質ではダメなんでしょうか?
豆腐を作る時に出る「おから」はほとんどが廃棄されているようです。
コオロギよりは「おから」を食べようと思います。
タンパク質が摂れる上に、フードロスも無くせますよね。
そもそもコオロギが安全な食べ物かどうかはまだナゾですし。
コオロギは日本の昆虫食文化には入っていなかったんですから…
今からベジタリアンになることを考えた方が?
5.まとめ
- 日本には多彩な昆虫食文化が存在していました。
イナゴ・蜂の子・ザザムシなど多くの種類が今でも食べられています。 - 最近話題の昆虫食は「コオロギ」が主役になっています。
多くの企業がすでにコオロギビジネスに参入、徳島県では給食にも
コオロギが登場しました。 - コオロギは畜産に比べて生産性が高く、高タンパク質である点が注目
されている理由です。 - 甲殻類アレルギーがある人は食べるのを控えてください。
その他の安全性についてもまだ不明であることはお忘れなく。
調べていたら、ますますコオロギの事が気になってきました。
まだまだ追跡を続けます。食糧自給率が38%しかない日本の食について
発酵仮面こと小泉武夫先生が「いちばん大切なたべものの話」で語っています。
こんにちは。管理人「えつ」です。
少し前にご紹介した「昆虫食ニュース」…なんだかまだまだ気になります。
今回は実際に形のあるコオロギを食べてみて感じたことを書いてみました。
昆虫食はこの勢いで日本に定着するんでしょうか?