ナスは育てにくい?
我が家ではこの10年ほど、ナス栽培をしていませんでした。
「夏野菜」と言えば「きゅうり、トマト、ナス」がゴールデントリオのハズなのに。


ナスは大好物だから作りたかったんだけど。
意外と育てるのが難しくて。
以前は育てていたものの、あまり実がつかない上に茶色いキズやシミだらけ…
できるのは、ちょっとすご味のあるナスばかりでした。

この茶色いキズやシミは、実がこすれたり、
テントウムシなどに食べられた跡らしいんです。
そんなわけでナスはわが家の
「夏の選抜チーム」からはずっと外されていました。
今年その暗黙のルールを破ったのは…
超ポジティブ思考な、わが妹。
発明王エジソンの名言「成功の反対は失敗ではなく、挑戦しないこと」を実践するタイプ。
ある日、他の野菜苗と一緒に、ナスの苗を2株持って登場しました。
「あれっ!ナス…植える?」
「大丈夫じゃない?みんなフツーに育ててるよ。」

なせばなるっ!って感じかな?
トラブル発生!虫の害
ウチに来たからには育てなければ。
ご意見番ファーマーの父を頼りに
育て始めました。
途中、2本のうちの片方の苗が明らかに
体調不良モードに。
水をやっても葉がダランとしてしおれ気味です。
病気になっちゃったのかなぁ。
それとも熱中症か?
このままダメになるのかとヒヤヒヤ。
どうも地中にいる虫が原因だったようなんです。
ご意見番ファーマーの長年のカンにより、
駆虫薬で対策しました。
おかげでなんとか元気を復活。
地中の虫といえば、「根切虫ネキリムシ」や
「夜盗虫ヨトウムシ」です。

どちらも蛾の幼虫で、植物の茎や葉を食害するやっかい者です。
他にも地中には「線虫センチュウ」という虫もいて、植物の根に寄生して養分や水分を横取りします。
ウリ科の植物を植えるとセンチュウが増えるらしく、ナス科とウリ科の植物は一緒に植えない方がいいんだとか。
そうは言っても場所が限られますから
悩みどころです。
逆にナスと相性がいいのは、バジルやシソ、
細ネギで、同じウネに植えると虫の害を減らすことができるそうです。
ひとつ向こうのウネにはシソとバジルが植えてあったんですけど…残念。

大収穫で天日干しに!
虫のトラブルを乗り越えてからは急に元気になり、グングンと成長を続けて他の夏野菜と一緒に毎日収穫できるようになりました。

毎日フレッシュな野菜が食べられるのは、本当に幸せです。
反面、毎日、毎食、食べなくちゃ…!という
状況にも追い込まれがち。

定番の天ぷら、味噌炒め、煮びたし…
田楽に浅漬け…
もちろん味噌汁にも入れて、
おっと忘れちゃいけないのが麻婆ナス。
毎日、食べてもドンドンとれ続け、
さすがにちょっと消費が追い付かなくなってきました。
ナスもキュウリも、冷蔵庫に長く入れておくと低温障害になりやすく、色や食感が悪くなります。

なるべくなら、冷蔵以外で保存をしたいんだけど!
冷凍という手もありますが、今回は夏の日差しを活用して「干しナス」にトライ。
栄養価とうま味の両方をぐぐっとアップ
させる作戦です。
まずはザルに並べ、1日半ほど、天日干しに
してみました。
カサはずいぶん減りましたが、まだセミドライぐらいの柔らかさがあります。

万願寺とうがらし、シソと一緒に味噌炒めに。
すでにしんなりしているので油はそれほど必要ありません。
この半生タイプ、カロリーカットと
時短調理にはもってこいですね!

軽く炒めてミートソースに加えれば、パスタのボリュームアップにもいい感じ。
2~3日干すとカラカラに乾燥しますので、半年程度は常温保存もできます。
こちらは味噌汁やスープ、煮物、ラタトゥイユなどにそのまま入れて使うのがおススメです。
保存や料理のバリエーションに、あると便利な一冊です。
私もしょっちゅうお世話になっています。
家庭菜園のゆるっとファーマーさんにオススメですよ。
ナスの栄養とアク
ところで、皆さま。

ナスには美肌効果があるって
知ってましたか~?
そうなんです。
食物繊維は腸を整えてくれるし、
水分やカリウムは夏のほてりを抑える効果も。
やはり旬のモノってカラダに合ったものなんですね。
さらに、重要なのはポリフェノールが
豊富な点です。

その名も「ナスニン」だよ!
ポリフェノールといえば抗酸化作用、
アンチエイジング効果が知られています。
ナスニンは肌の老化を防ぎ、
シミやしわの予防にも役立ってくれるのです。
血管年齢も若返ると言われていますから、ぜひこの季節には食べておきたいですね!
実はこのナスニン、あのきれいな紫色の皮に多く含まれています。
つまり…ポリフェノールをゲットするには皮ごと食べないと!

油との相性が抜群なので炒める場合は、
先にナスの方に油をまぶしておくと「どんどん油を足さなくっちゃ!」という状態を防げます。
油を控えめにして、蒸し焼き風にすると
おいしくトロトロに~。
ちなみにナスといえば調理の時にアク抜きするイメージ。
実はこのアクもクロロゲン酸という
ポリフェノールの一種です。
見栄えや味わいをスッキリさせたい時には
アク抜きをしますが、切ってすぐに加熱する
場合にはアク抜きしなくても大丈夫です。
秋ナスの収穫に向けて
思いがけず7月はナス三昧だったものの、
ナスも疲れたようで、きれいなナス紺だった実がちょっとくすんだ色になってきました。
たくさん実をつけてくれたし、夏疲れもあるようです。
そろそろ、「剪定せんてい」作業が必要な時期かもしれません。
剪定とは、枝を半分程度まで切り戻して、肥料と水分を与える作業。
こうするとナスの木が体力を回復し、秋になって再び実をつけることができる。

たくさん実をつけてくれたお礼かな。
でも秋ナスが欲しいという魂胆もアリ。(笑)
イラスト出典:サカタのタネ「園芸通信」ナスの育て方・栽培方法
5月ごろに一度、上のイラストのように
主枝1本と側枝2本の「3本仕立て」という
スタイルにしています。
この形に戻すイメージで枝をカットしていきます。
切り過ぎたらどうしよう…とちょっと心配ですが、
そろそろやってみようと思います。
おいしい秋ナスを楽しみに。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今回はナスが主役だったから満足まんぞく。
ナス好きの人にはこんなナスたちをおススメするよ。
自ら「ナス化」したい方にはこちら。













こんにちは、ゆるっとファーマーの「えつ」です。毎年この時期は庭で夏野菜を育てています。暑い中、水やりにも苦労しますが、今年は「ナス」の勢いがすごいんです!今まで知らなかったナスの栽培や初挑戦したナスの天日干しについてご紹介します。