サンマ高いか、ちっちゃいか…

サンマアイキャッチ
えつ

こんにちは。管理人「えつ」です。今年はもうサンマを食べましたか?
秋の味覚、サンマが今年も高くて細くて…(泣)
いったいいつからこんなに高くなったのか?、この先の展望も気になったので
調べてみました。サンマ好きの方、おつきあいくださ~い。

1.かつてのサンマ

サンマと言えば秋の味覚。
かつては「庶民の魚」でした。
安くておいしくて栄養価も高く、言う事なし。

季節になるとスーパーで1尾100円。
ラッキーだとそれより安く買えた時もありました。
氷を中に敷いた発泡スチロールの箱に、光るサンマがどっさり。

売り場にあるトングで家族の人数分のサンマをビニール袋につめて
買っていたものです…(遠い目)

なすのごとく

「えつ」の回想シーン…たぶん30年ぐらい前だよ。(笑)

給料日前のピンチの時も。
そうじゃなくても秋でサンマが食べたくなった時。
サンマは気軽に買える、おいしい魚でした。

えつ

サンマさえあれば、晩ごはんの心配は無し!
大根おろしもつければ大いばり!?

さんま定食

そんなお気楽主婦「えつ」の強い味方が「かつてのサンマ」だったのです。

2.この頃のサンマ

近年は不漁が続き、年々価格が上がっているのは知っていましたが
去年の秋、2尾で599円のサンマを見つけてちょっとビックリ。
え?1尾300円ってこと?

去年11月のさんま

しかもこのサンマくん達。
かつての面影はなく、めっちゃくちゃ細いんですよ。

えつ

サンマは「秋刀魚」って書くけど、もう刀じゃな~い!
果物ナイフくらいだよ~。

とは言え、この時はサンマへの郷愁もあり、ビックリしながらも買いました。

11月だったせいか、脂もそれほどのっていませんでしたが
久しぶりに食べられてうれしかったのを覚えています。

そして今年。2尾990円になっているのを見つけて再びショック!
去年よりもさらに値上がりしているのは、輸送費等が高騰しているせい?
そしてやっぱり細い…

今年9月のさんま

お店のお兄さんが威勢よく
「さぁ!お客さん、今日はサンマ!サンマだよ~!」と叫んでいましたが
誰も見向きもしていません。近寄りもせず。

私も買わずにこっそり記念写真だけ撮って帰ってきました。(笑)
(オコラレル~…ヨイコハ マネシナイデ~)

3.この15年間で激変

なんというサンマの不人気ぶり。
悲し過ぎるじゃないですか。
いつからこんなことになったのかを調べてみました。

1981年~2022年、サンマの水揚量の推移です。

さんま水揚量グラフ

資料の出典元は
全国さんま棒受網漁業協同組合(ぜんこくさんまぼううけあみぎょぎょうきょうどうくみあい)
のHPです。

なすのごとく

なんだかマニアックで長い名前だなぁ。略称は「全さんま」だって。
こんな組合があるなんて知らなかったよ。

2008年の34万トンが最高で、そこから減少が始まりました。
2014年からは急降下が止まらず、2022年は1.8万トンです。
15年間で18分の1に?

価格の変化も見てみましょう。

サンマの生産量と単価のグラフ

出典:農林水産省HPの「不漁問題に関する検討会」

価格も2008年からの15年でおよそ7倍に!
この先はどうなっていくんでしょう?

4.食用魚のピンチ!

サンマ漁はこれからも悪化していくことが予想されます。
いや、サンマに限らず海の生物はどんどん減少中です。
さらには絶滅の危機にも追い込まれています。

WWF World Wildlife Fund (世界自然保護基金)が作成した
「おさかなハンドブック」を見てみましょう。

WWF(世界自然保護基金
1961年スイスで設立された、世界最大規模の自然保護団体。
地球温暖化の防止、野生や自然環境の保護、持続可能な社会の創造を
目標を掲げ活動している。

魚のサステナビリティの一覧がありました。
サンマは5段階評価でちょうど真ん中。黄色信号です。
資源量は枯渇状態まで減少」しているそうです。

えつ

5段階の真ん中でも、黄色信号の「枯渇状態」なんだ~。

おさかなハンドブック
サンマの近況

また、アメリカの科学誌「サイエンス」は食用魚に関するコメントを2006年に発表。

「現在の状況を放置すれば2048年には海から食用魚がいなくなる

食用魚の危機2048年

放置されている状況とは
地球温暖化」,「漁業による乱獲」,「海洋汚染」の3つです。

えつ

3つとも納得。2048年までは、あと25年しかない…!?

SDGs(持続可能な開発目標)は2030年までの達成・解決を目指していますが
果たして達成できるのか…そして間に合うんでしょうか…

5.まとめ

サンマの価格があまりにも高かったので、どうなっているのかを調べてみたら
思った以上に深刻な状況にあることがわかりました。

もはや「サンマが高くてショック」とか言ってる場合ではなく。
地球レベルでのお話でした。

なすのごとく

そうだね。
値段が上がって身が細くなったのはサンマのせいじゃないんだし。

サンマが高くて細くなった理由」は…私たち「人間」のせいなんですよね。
プラスチック問題など、個人でもできることはコツコツとやっていこうかと。

そして、無理に食べようとは思わないけれど…
やっぱりたまには食べたいサンマ。そんな時には干物がオススメ。

えつ

開き干しもおいしいです。
少し小ぶりだけど、サンマに感謝していただきま~す。