ぬか床のお世話ポイント こんな時どうする?

ぬか床のコツアイキャッチ
えつ

こんにちは。「まな♪まな」管理人「えつ」です。
ぬか漬けのおいしい季節になりましたね。
少し前にちょっとした流行もありましたが、
「続けるのが大変…」という声も多く聞きます。
今回はぬか漬けを始めて5年目になる私が実践する
「ぬか床のお世話ポイント」についてご紹介します。

ぬかづけ2022

1.ダメダメポイントは何だろう

以前に書いた記事でもご紹介した通り、今のぬか床は3代目です。
(命名:3代目ぬかのすけ)


先代、先々代…はお世話ポイントがわからず、お亡くなりに…!?
というか、勝手にあきらめて処分してしまったんですね。

私がやっていた「ダメダメポイント」がこの3つです。

  • かき混ぜ忘れが怖いから冷蔵庫に保存
  • 塩分の摂り過ぎが怖いから「塩」を控えめにする
  • ひたすら同じモノばかりを漬ける

とにかく「かき混ぜ忘れがこわい!」という強迫観念?から
冷蔵庫で管理していました。
「冷蔵庫なら多少のかき混ぜ忘れがあっても大丈夫」
という思い込みがあったんですね。

それから「しょっぱくなるのがイヤ(塩分の摂り過ぎを避けたい)」
だから…と、漬物の味が薄くなっても少ししか塩を足さずにいました。
これもおいしく漬からなくなる原因。

さらには夏に始めたこともあり、ひたすらきゅうりを漬ける日々。
だんだんぬか床が水っぽくなり味も薄くなってきます…

えつ

ううん。どこがダメなのかなぁ…どうすればいいの?

改善ポイントを見ていきましょう。

2.かき混ぜ忘れの対策

「毎日忙しいし、ちょっとぐらいかき混ぜ忘れても平気なように…」と思い
保険をかけるような感覚でぬか床を冷蔵庫に入れていました。

が!!!


ずっと冷蔵庫に入れておくと、当然ぬか床の発酵菌たちの元気がなくなって
しまい、野菜が漬かりにくくなってきます。


それに「ぬか床がキンキンに冷えている」と、かき混ぜるのがしんどい…
特に寒い季節になってくると、あまりの冷たさにちょっと手を入れただけで
嫌になりますよ。(笑)


さらに冷蔵庫にしまうと「目にする機会が減り、本格的にかき混ぜ忘れる」
という負のスパイラルに。

ぬか床は常温で管理する。しかも目につきやすい場所に置く。

とにかく「常温管理」がオススメですよ。
陽当たりのある場所や高温になる場所は避けましょう。


常温に置くと、ぬか床の発酵菌たちも元気になるのでおいしく漬かります。
とにかく「あっ、ぬか漬け!」と思い出せる場所に置きましょう。


あとは「いつも同じ時間帯にかき混ぜる」と忘れにくくなります。
私は「朝食の支度をする前にかき混ぜる」と決めてからは忘れなく
なりました。

毎日漬けて食べていれば、取り出す時に必ずかき混ぜるので忘れることは
ないんですけどね。
漬けるモノが無いと、つい忘れがちになりますね。

ぬか床をかき混ぜる時間帯を決めること。

ちなみに、かき混ぜ忘れて放置すると…

においがスゴイ
カビが生えた?

…と思ってあわてて捨てたくなります。
先代の「ぬかのすけ」との別れがコレでした。(…遠い目。)

しかし、これは勘違い。
ぬか床の表面に出てくる「白いモヤモヤ」はカビではなかったのです。

なすのごとく

「えつ」がカビだと思っていたのは産膜酵母。
酵母の仲間で食べても害はないんだよ。

産膜酵母・乳酸菌・酪酸菌。
この3つの菌たちのおかげでおいしいぬか漬けができます。

ぬか床の発酵菌の情報はこちらの記事にも。

糠床の冷凍保存と解凍アイキャッチ

3.塩の役目

何度か漬けていると、ぬか床の塩分が少なくなってきます。
ここで塩を足す必要が出てくるのですが、塩分の摂りすぎって気になりますよね。
だから「しょっぱいぬか床はイヤだ!」と思いがちです。

けれどもぬか床の塩分が少なくなると…

  • ぬか床の中で腐敗菌が繁殖しやすくなる
  • 野菜がうまく漬からない

こんな状態を招きます。
そもそもぬか床を素手でかき回しても大丈夫なのは「塩」の殺菌効果のおかげ。
ぬか床を腐敗させないためにも「塩は大事!」と覚えておきましょう。

また、塩は「味つけ」以外にもこんな効果が。


ぬか床の栄養分が野菜に沁み込むのは、「塩の浸透圧」のおかげなんです。

①食材の水分が浸透圧でぬか床に入る。
②ぬか床の発酵菌が水分や糖分をエサにして発酵、ぬかの栄養分が増加。
③ぬかの栄養分が野菜に沁み込む。


だから塩分が低くなりすぎると味が漬からなくなってしまいます。

味がつからない

そんな事にならないために

ぬか床の塩は必要以上に怖がらずに入れる。
足しぬかする時に、足すぬかの10%くらいを目安に。

塩分が多くなった場合は「漬ける時間を短く」して乗り切る。

ふだんからぬか床の塩加減を味見しておく。

この3つで良い塩加減を覚えていきましょう。

4.味のバリエーション

次にぬか床の味のバリエーションを増やすために入れているものをご紹介します。
下の2つの悩み事にも関係してきます。

味がすっぱい
水分が多すぎる


基本的に「すっぱい」のは乳酸菌が元気な証拠ですが、
すっぱ過ぎる時は、やや増えすぎているのかもしれませんね。
これも実は塩を足すことで乳酸菌の過剰発酵を抑えることができます。


さらにぬか床の味に深みを出すために「出汁だし」になる食材を入れましょう。

  • 昆布、かつおぶし、切り干し大根、干しシイタケなどの乾物を入れる。
    これらはぬか床の水分が多い時の吸収にも役立つので便利。
    入れっ放しにしておいてOK。
  • タカノツメ、実山椒、青梅の実なども味の奥行を深めてくれるアイテム。

これらの食材は食べる目的ではなく味付けのために入れています。
基本、入れっ放しでOKです。
乾物系は入れたままで毎日かき混ぜているうちにぬか床と同化していきます。

「同じ食材ばかりを漬けない」ことにも注意しましょう。
実はちょっと前に「バナナ(もちろん皮をむいて)」を入れてみました。
ぬか床に糖分も入れてみようと思ったんです。

もちろんこれは、バナナを食べるために入れました。
ぬか床から取り出して冷蔵庫で冷やしてから食べたんですが
どんなだったと思います…?

えつ

めっちゃ、おいしいんだけど~!!
塩気でバナナの甘さが引き立つ~!
あ~でも映えませんよ~。(笑)

野菜もいいけどバナナもね。(笑)
是非お試しください。

5.まとめ

ここでポイントを簡単にまとめておきましょう。

ぬか床のコツまとめ

私自身もまだ手探り状態で試行錯誤を繰り返していますが
「あきらめないで、菌と交流しながら工夫してみる。」
最近はこんなスタンスで「ぬか床ライフ」を楽しんでいます。

ぬか漬けブームの火付け役にもなった無印良品の「発酵ぬかどこ」がこちら。
このタイプからスタートするとお手軽です!

チャック付きの袋はだんだんと劣化してくるので、琺瑯ほうろうの容器
もあると便利ですよ。

えつ

おいしくて腸内環境の改善にも効果が期待できるぬか漬け。
気軽に挑戦してみませんか?